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2005.03.16

セルラー、ボーン・スプレマシー、オペラ座の怪人、Ray <レイ>*最近行ったロードショウ

『セルラー』 日比谷映画

どちらも偶然ジョエル・シューマカー作品である「フォーン・ブース」と「フォーリング・ダウン」の設定をアレンジしたような小品佳作。見知らぬ者からかかってきた電話に対して、「フォーン・ブース」とは逆に、どうか通話が切れないようにと最後には観客にまで思わせるあたり、なかなかのもの。携帯電話が〜(秘密)〜した瞬間、場内から小さく悲鳴があがったりもしていたのだ。

ラストシーンの、サスペンスなのに“爽やかな感動”にも、ちょっと驚かされる。注目のクリス・エヴァンスくん♂を見てみようとして行ったのだが、作品にも満足でした。彼も好演だったけど。脱ぐ、というサーヴィス・カットもちゃんとあるぜ〜(笑)。ツラに似合わず、体はけっこうゴツい。8点(映画の点数ではないっす(^^;))

『ボーン・スプレマシー』 新宿プラザ

続篇としてはまあまあ…なのかな。というか、ロードショウで観た正篇の内容を忘れていて、ジュリア・スタイルズが出ていたのは覚えているが、彼女の作中での役割が、僕にはいま一つはっきりしなかったりするのだ。

とにかく、数個あるクライマックスがどれも活劇的ではないため、無理にアクションシーンをくっつけているような感じは、ちょっといただけない。最後のカー・チェイスなど、展開を考えるとほとんど無駄なものだ。水中の場面(秘密)やモスクワでの対面(これも秘密)など、良いところもあるにはあるんだけどなあ。

『オペラ座の怪人』 新宿アカデミー

オリジナルの舞台版に心酔していたりすると(僕は違う)いろいろ不満はあるかもしれないが、どういうやりかたをとろうが、ステージ・ミュージカルの映画化には完璧などというものはないのだ。シネ・ミュージカルと、ステージ・ミュージカルの映画版とを、同列に並べて比較してはいけない。

いろいろと突っ込みどころはあるのだけど、ここでは簡単に2つだけ(笑)。

ファントムから、ほとんどスーパー・ナチュラルな面を奪ってしまったのはなぜだろう。ガストン・ルルーの原作は読んでいないが、舞台では種々の物理的制約があるため、怪異なことが起こるときファントムがその近くにいない(少なくとも姿は見えない)ことがほとんどで、だからこそ、ファントムの意思/思惑に背く行為&人物には、彼の意思である「超常現象」=災難がふりかかるのだと思っていました、僕は(笑)。

映画版では、怪異なことはすべてファントムの人力(怪人力(!))で起こったように描かれていて、それって正しい判断だったのかなあ。作曲者のウェバーも共同脚本に名を連ねていますが…。

もう1つ、難点というより残念なこと。それは、カルロッタ役のミニー・ドライヴァー自身の歌声が、エンド・クレジットでしか聴けなかったこと。あれを聴くと、歌の巧拙以前にカルロッタ向きの声質ではないことは確かに分かる。でも…、演技面でのキャラクターの素晴らしい膨らませかた(「雨に唄えば」のジーン・ヘイゲンに匹敵するほど)を見ると、やっぱり彼女の肉声でも聴いてみたかった。“プリマ・ドンナのカルロッタ”ではないけれど、強引にその役を自分のものにしたんじゃないかなあ、歌声までも含めて。

残りの話は、そのうちホームページで。

あ…、これまた注目のジェラルド・バトラー♂は、最初はそんなに言うほどかとも思ったけれど、両目を覆う黒のマスクを付けたときは、かなり良かったっすね。体もガチムチ(^^;)。「トゥームレイダー2」でアンジェリーナ・ジョリーとセクシーなシーン(ジョリーにいたぶられるらしい!)があるそうなので、観てみなくては。

『Ray <レイ>』 シャンテ・シネ2

久しぶりに古いタイプの悠々たるハリウッド音楽伝記映画を見た、という感じ。と言っても、もしかしたら見落としている中に、同じようなものもあるのかもしれないが。(たとえば「五線譜のラブレター/DE-LOVELY」なんて、どうだったんでしょう)

俗っぽい“そっくりショー”でも下品な暴露ものでもなく、単なる一代記をも超えて(ほんの少しだけですが)、“音楽に選ばれてしまった者(たとえ彼のほうは自活の手段としてミュージシャンになったのだとしても)”の苦しみの中の愉悦(!)を、その片鱗くらいは感じさせてくれる。それをもっと高らかに謳 <うた> い上げていたら、本当の傑作になったのかもしれない。そのレヴェルにまでは、達していないんだよなあ…。

問題のジェイミー・フォックスを、僕は初めて意識して観た(「コラテラル」は見落としているのだ)。これは作り手たちの計算なのかどうか分からないのだが、1シーンだけ(大人になった彼と母とが話す非現実の場面)、彼がレイ・チャールズにまったく似ていないことに、ある理由(秘密)から気付かされて驚く。このシーンをはさむことで、かえってその前後(ほぼ全篇)でいかに似ていたのかが、鮮烈に印象付けられる。やっぱり計算なんだろうなあ。

監督テイラー・ハックフォードの一代記ものと言えば、フォーカスの甘い「熱き愛に時は流れて」(醜悪な邦題)などを思い出すけれど、こちらのほうがはるかに密度の濃い出来になっているのは確かだろう。2時間半という長尺を、ちゃんと緊張感を保ったままでまとめている。

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私は英語ができません。 えぇ、もう絶望的に。 でもハリウッド映画を見慣れていれば 多少のリスニングは出来て来るものです。 そこでたまに「誤訳?」というようなも... [続きを読む]

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