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2005年5月の12件の記事

2005.05.29

箱根強羅ホテル

箱根強羅ホテル*新国立劇場/中劇場*2005-15

箱根強羅ホテル

スタッフ
作 井上ひさし
演出 栗山民也
美術 堀尾幸男
主催 新国立劇場
会場 新国立劇場/中劇場-Playhouse(渋谷区初台)

キャスト(五十音順)
麻実れい:語学教師
内野聖陽:植木屋
梅沢昌代:管理人
段田安則:靴屋
辻 萬長:外務省職員
藤木 孝:図書館員
ほか5人

井上ひさしさんの新作ストレイト・プレイ(歌あり)。

戦時下の、それも、どちらかといえば単なる市井 <しせい> の人々の“銃後”というよりも、終戦工作へ向けて画策する人たちを描いている点では、1997年の〔紙屋町さくらホテル〕(新国立劇場オープニング公演)と共通している。しかし、純然たる市井のひとの登場人数が少ないので、どうもこちらのほうは、それほど緊迫した感じは伝わってこない。そりゃ、戯曲として巧く出来ていることは、例によって当然すぎるくらいで、キャラクターを持った8人のメインキャストをきちんとさばく手際は、やはり賞賛に値するだろう。

って、こういう言いかたをすると、全然誉めていない感じになるよなあ(笑)。別に、そういうつもりではないのだが。

キャストでは、井上組とも言える辻萬長・藤木孝・梅沢昌代(他に大鷹明良さんも)が、やはり光る。麻実れい嬢の立ち姿の美しさも、歳を重ねても変わっていない(久々に御尊顔を拝した(^^))。段田安則は、うーん、僕は去年、森光子さんの相手役を好演した〔おもろい女〕を観たもんで、今回も、もうちょっと見せ場があっても良いように思ったのだけど。

注目の(たぶん彼目当てのお客も多かったと思う)内野聖陽は、僕には何とも言えません。意外に、スタア(?)の輝きが無いのだ。文学座での主演公演だった〔モンテ・クリスト伯〕なんて、どうだったんだろう。歌もあるのだが(麻実さんとのデュエット(!)もあり)、そもそもこのひとの歌っていうのも、よく分からないなあ。僕が観た〔エリザベート〕は、山口祐一郎ヴァージョンだったもんで、ちゃんとしたミュージカルでは、まだ内野氏を観ていないのだ。あんな、歌えないと単なるコケオドシにしか見えないような役(トート:死の帝王)に配役されるほど、歌えるひとなのかな???

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2005.05.25

ブレイド3

『ブレイド 3』
“Blade: Trinity” by David S.Goyer
2004年*USA*スコープ・サイズ

TOHOシネマズ府中 プレミア・スクリーンにて(通常料金での上映)

前2作を見落としていたので、レンタルDVDで観てから出かける。放っておくとずっと観ないままだったかもしれない(別に観ないままでも構わないと思っていたわけではない)このシリーズを、なぜ突然パート3になって劇場で観ることにしたのか。

1 よく行くシネマコンプレックスで上映していたから
2 ウェズリーの鋼鉄のような筋肉(この画像より、もっとパンパンに張っているに、突如として惹かれるようになった
3 予告で見た、キング・オブ・ヴァンパイアのドレイク役=ドミニク・パーセル(パーセルっていう作曲家がいたよなあ)の、整ってはいるが人好きのしないルックス(かつてのドルフ・ラングレンのような)と、もちろん筋肉に惹かれた
4 最近、ヴァンパイア・デビューしたばかりなもんで(意味わかんねー)
5 予告で見た、ヒゲの童顔男=ライアン・レイノルズに興味があった

さて、真相は?(^^;) …って、なぜクイズ形式なんだろう。

正解は、CM後。

うわ、コメントがついてる(^^)(知り合いのかたから)。

正解は、ライアン・レイノルズです。

こいつ、ヒゲがないとちょっと間の抜けた顔なんだけど、ヒゲがあると、まあまあの男っぷりで。「悪魔の棲む家」(1979年)のリメイク版(2005年公開)では、いちおう主演格のようです。ジェームズ・ブローリンの演じていた役と同じで、この役はヒゲが生えていないと駄目なわけかな?(^^;) ということで、これはそのリメイク版からのカット。もうちょっと顔が良く映っているのもあるんですが、これは、意味なく脱いでいる場面(爆)。

あ、ちなみに僕は、筋肉って、特には惹かれませんので、ねんのため(笑)。周囲を見わたすと、別に珍しいものでもないしなー。でも、ヒゲだってそういえばそうか…。

映画の中身について書いてないや(^^;)。シリーズ3作を、1〜2週間のうちに観たので、ちょっとごっちゃになっているかも。どれも、意外に水準以上。簡単に言えば、「1」はブレイド自身の、「2」は敵対相手の、それぞれ“血”の話だったわけだけど、今回は、何なんだろう、あのキング・オブ・ヴァンパイアというのは。種族全体の“血”の話ということか。

ウェズリーに関して。僕は、わりと初期の「パッセンジャー57」なんかがちょっと良かったですね。あと、気持ちの悪い(笑)感触の「ザ・ファン」とか。ドラァグ・クイーンになる「3人のエンジェル」は観ていないのだ。なにしろ「プリシラ」も観ていないわけだし。90年代、なぜかロードショウ作品から距離を置いていたもので(^^;)。

このシリーズって、いくらでも続けられそうなのだが、どうして今回で終わるってことにしたのかなあ。作品内で特にそういう様子はないのだけど、どうも、シリーズ最終作らしい。日本の劇場ではともかく、レンタル市場だと、そこそこ人気もあるようなのだ。本国では、劇場でもまだまだ悪くないヒット(中くらい)ではあるんだし。

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2005.05.24

デンジャラス・ビューティー2

『デンジャラス・ビューティー 2』
“Miss Congeniality 2: Armed and Fabulous” by John Pasquin
2005年*USA*スコープ・サイズ

TOHOシネマズ府中 スクリーン4にて

見落とした前作を、レンタルDVDで観てから、出かける。くそ真面目なもんで(爆)。っていうか、世の中には、連続TVドラマを途中の回から見たり、大河コミックを真ん中あたりから読み始めたり、シリーズ映画のパート1を見ずに新作から見てしまう、そんなひともいるらしいんだよねー。そういうひとの頭の中って、どういう構造になっているのだろう。大ざっぱなのか、大胆なのか、単に“どうでもいい”のかもしれない…。

前作では、潜入捜査のために“ビューティ”になる必要があった。2作目は、また潜入捜査をするのがメインストーリーかと思っていたら、そっちではなく“ビューティ”のほうの要素を残したわけだ。なるほど、そういう続篇の作りかたもあるよなあ。いや、もちろん潜入もやるわけですが。

前作は、傑作までもう一歩(Ms.ブロックが犯人を絞り込む根拠が弱すぎる)だが、楽しい作品ではあった。今回も、人間に対する視線が肯定的(氷室とは大違い(泣))で、好感の持てる作品になっている。ただし、事件そのものは、最後まで見てもスジが通らない、誰が何のために何をしようとしたのか、あれだけは作りが雑で感心しないなあ。

キャストは、レジーナ・キングが『Ray/レイ』と同じく、これで目立たなかったらウソ(^^)という目立つ役で、欲を言えば、作品内での比重をもうちょっと大きくすれば、ブロックとの堂々たる buddy movie になったんだけど、でも、まあ良いや。ラス・ヴェガスのFBIトップとしてトリート・ウィリアムズが出ていて、うーん、今でもいちおうつまらないハンサム顔なのが、なんというか感慨深い。前作に続いて登場するウィリアム・シャトナーの母親役(今回初めて出てくる)として、なんとアイリーン・ブレナンが登場するので、お好きなかたは要注目です。僕は、エンド・クレジットで顔と名前を見るまで、彼女だとは気付かなかった。

【今日の good lookin'】 ブロックたちの担当になるラス・ヴェガスの捜査官役で、エンリケ・ムルシアーノという役者が出てくる。このひと『トラフィック』や『ブラックホーク・ダウン』に出ていたらしいんだけど、どの映画の記憶で印象が残っているのかなあ。とにかく、最初に出てきたときから、もう目が釘付けっす(笑)。甘ったるい、ムカムカするような顔。1日中でも見つめていたいなあ(^^)。ただし、オレのことなので、2日目になったら飽きるかもしれませんが…。こんな顔です。

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コンスタンティン

『コンスタンティン』
“Constantine” by Francis Lawrence
2005年*USA*スコープ・サイズ

TOHOシネマズ府中 スクリーン3にて

本国では、純然たるリーヴス主演作としては『マトリックス』3本以降で初めてのヒットらしいヒット(中くらいだが)になっていて、日本でも、興収の実数字はまだ分からないが、でも、たぶん本国よりもヒットしてるよなあ、この様子だと。いったいなぜヒットしてるんだろうと思い、ちょっと怪しみながら観たところ、意外に悪くない。

それにしても、サタンと神との戦いとか、ドラキュラものとか、5年に1本くらいなら付き合っても良いけれど、どうしてこうも次々と同じような作品を作るかなあ。キアヌ・リーヴスにも、かつて『ディアボロス 悪魔の扉』という、ツイスト具合がちょっと良い感じの、同傾向の作品があったし。

というわけで、話にはほとんど興味が持てない。しかし、いわくありげな雰囲気(若いヤツは、いま“ふインき”って発音するんだよなー。それなら“あラタしい”とか“ダラない”とかも使えよ。そっちは歴史的に正しいようだし(笑))が、少なくともこの作品の内容には合っている。キャストも、脇役は特にみんな素晴らしい顔つきで、それは楽しめる。

中でも、悪いほうの使いバルサザール役(いつも指でコインをもてあそんでいる)のギャヴィン・ロズデイルというひとの顔が、整っているのに不気味で印象的。本来は音楽のほうのひとらしいのだが、うーん、こういう顔を探してくるあたり、キャスティング・ディレクターの功績なのだろうか(^^)。“バルザールどこへ行く”(爆)。

直前に、何ともすっきりしないドラマ(要・下剤)を観たばかりだったので、まあまあ単純な作品だったが楽しめた。映画を観ている間、なーんにも考えないけれど、でも、映画を観ていないときだって、何も考えていないことに変わりはないのだ(^^)。

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クローサー

『クローサー』
“Closer” by Mike Nichols
2004年*USA*ヴィスタ・サイズ?

TOHOシネマズ府中 スクリーン1にて

マイク・ニコルズ(関係ないけど同名のゲイポルノ男優がいる。こいつが凄い(爆)んだけど、ま、それはそれとして)というひとも、70年代の数本(たとえば『おかしなレディ・キラー』)を除いてはほとんど観ているわりに、どうにも作家像をつかみにくい監督だったりする。舞台劇の映画化がまあまあ巧いとかって、それって特徴か???

これも、もとは舞台劇だったと聞けば、それ(舞台で)ならばアリかな、とも思う。特に観たいとも思わないが。
時間経過の不規則さ、キャラクターたちの(一見すると深みがありそうだが)よく言えばシンプルさが、でも、映画としてはどうなんでしょうか。

難しいなあ。恋愛やセックスに関係した風俗劇って、どうしても自分に引き比べ考えてしまいがちだし、そうすると、このストーリーなど、およそ僕には想像の範囲外なのだ。上っつらだけを見れば、交際相手以外と交渉を持つ(単なるセックスのこと)たびに大騒ぎする複数カップルの話でしかない。暇なひとたちなのかなあ(笑)。恋愛以外にしなくてはいけないことがもしあるならば、こんなに恋愛を人生の最優先目的(^^)のように扱わないだろう。

いろんな相手と交渉(だから単なる性行為のことです)を持ちたいならば、特定の相手とは付き合わなきゃ良いだろ。特定の相手と交際して、お互いに交際外交渉(婚外交渉)を持たない&持たせたくないというのなら、座敷牢や独房や無人島で暮らすとか、互いに首輪か電子錠か強い信頼関係で繋ぎ止め合う(^^)などすれば良いのでは?

役者は、4人とも好演。動いているクライヴ・オーウェンを初めて観る。口を閉じていれば good lookin' 、口を開けるとちょっと歯(か口元)に何か違和感がある。別に歯が出ているというわけではなく、何だろう、歯並びが良くないのか?(^^;) 普通の格好をしたナタリー・ポートマンを久々に(デビュー作以来)観られるかと思ったら、今回もけっこうコスチューム・プレイっぽかったんで、ちょっと笑えるのだ。ジュード・ロウというひとも、僕はこのひとを初めて魅力的なのかもと思ったくらい、今までは苦手だったけれどこの役には合っているんだよなあ。あの顔がどうにも…、首から下だけだったら良いのに(爆)。

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2005.05.21

レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語

『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』
“Lemony Snicket's A Series of Unfortunate Events” by Brad Silberling
2004年*USA*スタンダード?

TOHOシネマズ府中 スクリーン8にて

美術装置や衣装は素晴らしい。オープニングとエンディングのそれぞれのクレジットも、かなりの出来。

しかし、話が(まだ読んではいないがたぶん原作そのものが)、観客を莫迦 <ばか> にした、鑑賞者の思考力をとても低いところに設定した、そんな内容なのだ。でも、たぶん、この“話”が好きなひとは、僕がヘンだと思うところが好きなんだろうなあ。

別に、happy endingを指向しない“不幸が続く”(本当は作者が冒頭から主張するこの言い回しそのものに虚偽があるようにも思うのだが)話でも構わないし、上っつらだけは可愛い子供たちがひどい目に遭うなどという話であるならば、それもまた楽しいだろう。そこが問題なのではない。

奇怪な欲望(他人の相続した巨額(?)の財産を自分のものにしたい)を満たすため、尋常ならざる手段(もっと簡単な方法がいくつもある〜最も一般的(笑)に行なわれているのは相続人=被後見人を手なずけるというもの)を用いて、異常な執念で何度も悪巧みを試みる、この、およそ存在として有り得ないたった一人の悪役を、たとえファンタジーと呼ばれるユルいフィクションの上であっても受け容れられるか(モラルの点ではなくアリかナシか)どうかで、この作品に対する感じかたも違ってくるだろう。僕は、納得できませんでしたが。

大した伏線らしいものもないけれど、次回(あるとして)以降の話で、たくさんある謎(あるいはバカげた部分の理由)が解けたとしても、そのことでこの作品自体の評価が変わるということではないだろう。そもそも、シリーズものの作りかたとして、それでは駄目なのだ。

異常な悪人が作品内で存在し得るのは、管財人(銀行家)・警察官・判事など、およそプロフェッショナルであるべき周囲の者たちが、なぜかことごとく無能であるため。どうして無能なのかといえば、それは、無能でなければこの作品が成立しないからだ。こういう作りかたは、一言で言うなら無礼である。観客というものを莫迦にしているのだ。

せいぜい好意的に受け止めると、悪人の“マヌケな計画”と3人姉弟の“発明・知識・噛みつき(^^)”との対決に面白みがあるというのが、映画の作り手たちのねらいなのかもしれないが、そんな表面上のおかしさだけでは、とても1本の映画として成立しない。

邦訳は8冊目まで出ているシリーズの、たぶん3冊目までの映画化らしいけれど、続篇も作るのかなあ…。うーむ。

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2005.05.19

メディア

メディア*シアターコクーン*2005-14

メディア

作 エウリピデス(訳・山形治江)
演出 蜷川幸雄
美術 中越司
主催 Bunkamura&朝日新聞社
会場 シアターコクーン(渋谷)

キャスト
メディア:大竹しのぶ
イアソン:生瀬勝久
クレオン:吉田鋼太郎
アイゲウス:笠原浩夫
メディアの乳母:松下砂稚子
守役:菅野菜保之
報告者:横田栄司

蜷川メディア(王女メディア)では、平幹二朗氏のも、嵐徳三郎さんのも観ていたんだったかな? 久しぶりの蜷川メディア。しかも、訳を変え“女優”を起用し…と、かなり変わった印象になるかもしれないと期待させる、とにかく注目の舞台ではある。

風邪で体調が良くなかったが、せっかく取れたチケットだったので(2003年の〔エレクトラ〕はチケットが取れなかったのだった。オレステス役・V6の岡田准一の人気のためか?)無理に出かけていった。上演中、咳が出なくて良かったなあ(^^;)。いちおう、用心のため咳止めは持っていたけれど、使わなくて済んで、ひと安心。

舞台は、良かったですよ。言っちゃあなんだけど、たぶんこういうモノだろうなあ、と想像した通りの出来だった。って、なんだか誉めていない感じですが、別に、そんなことはない。

気になったことを書いておく。チラシの大竹しのぶの項に「日本の演劇界において比類なき最強の女優」と書かれていて、ちょっと考え込む。いや、僕自身は、だいたい“その線”に近いと彼女のことを捉えているけれど、でも、それって日本劇壇(!)の中での共通認識としてしまって、良いもんなのかなあ。まだ、ちょっと早くないだろうか。よけいなお世話か(笑)。

コクーンで蜷川さんが演出すると、たいてい、最後のほうで劇場の背後の壁を開け、劇場の搬入口から渋谷の街並みを見せたりするんだけど、あれって、何度も何度も使える演出効果だろうか…。正直言って、もう、いい加減にしてもらいたいような気もする。だいたい、中には本当にそれが必要だったのか、本当に芝居の中身とリンクしているのか、疑問の残るときもあったし。今回も、ちょっと不思議。あれは要らないのではないか。

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2005.05.14

解ってたまるか!

解ってたまるか!*自由劇場*2005-13

解ってたまるか!

作 福田恆存
演出 浅利慶太
装置 土屋茂昭
主催 劇団四季
会場 自由劇場(浜松町)

(初演*1968年/劇団四季/日生劇場/主演・日下武史)

キャスト(当日の出演者)
村木明男(ライフル魔):加藤敬二
瀬戸内(捜査本部長):田代隆秀
絹川(巡査部長):藤川和彦
明石(中央新聞記者):小林アトム
カレススキ(人質):神保幸由

劇団四季のストレイト・プレイ。福田恆存さんの作というだけで、身構えてしまう(笑)。1幕の1場目は、緊張感のなかにおかしさがあって、なかなか好調。ゆるく楕円にゆがんた床、という美術が効果的。しかし、2場目で主役のライフル魔が出てくると…。

チラシには「緊張感と、爆笑の渦の中に描かれる知的な興奮」などと書かれていますが、僕にはまったく楽しめませんでした。おやおや。ただし、場内はけっこう沸いていたので、かなりの割合のお客さんには楽しめる舞台になっていたのかもしれません(^^)。

警察、報道陣、文化人、人質など、登場人物すべてがライフル魔によって否定されてゆくわけだが、その中心にいるライフル魔そのものが、やっぱりいちばん否定的な存在なわけでしょう? いわゆる“道化”とか、そういう類のキャラクターなのだとしても、とにかくよく分からないなあ。

むしろ、2幕の後半になって強調される、主人公の孤独が、どういうわけかヒシヒシと伝わってくるのが不思議。あれは、何なんだろう。

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2005.05.12

オペラ座の怪人

オペラ座の怪人*電通四季劇場・海*2005-12

オペラ座の怪人
“The Phantom of the Opera”

演出 Harold Prince
作曲 Andrew Lloyd Webber
作詞 Charles Hart (追補詞 Richard Stilgoe)
振付 Gillian Lynne
美術 Maria Bjørnson
台本 Richard Stilgoe & Andrew Lloyd Webber(原作 Gaston Leroux)
日本語台本 浅利慶太
企画/製作 浅利慶太
主催 劇団四季/日本テレビ
会場 電通四季劇場・海

(日本初演*1988年/劇団四季/日生劇場/主演・市村正親)

キャスト(当日の出演者)
ファントム:高井治
クリスティーヌ:佐渡寧子
ラウル:佐野正幸
カルロッタ:種子島美樹
メグ:松元美樹
マダム・ジリー:西島美子
ピアンジ:半場俊一郎

1月に、16年ぶり〜日生劇場での日本初演に行って以来〜に観たばかりなのに、何のつもりかまた出かけてしまった。前売開始の頃が、たしか映画の公開時期と重なって、ちょっと(行くか行かないかの)判断がおかしくなっていたのかもしれない。今週末の〔キャッツ〕第2次発売(会員先行)は、ぜひとも買わないように心がけたい…(爆)。

1月は2階の最前列・上手の端、舞台全体の構成が分かり、ひとの動きもまあまあ見える席ではあった。今回は、1階の前方下手寄り、シャンデリアの上下がじっくり眺められる場所だった。というより、それを狙って選んだ席だったような気もする(^^;)。それにしても、

【続きはあとで…】

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2005.05.11

ドッジボール

『ドッジボール』
“Dodgeball: A True Underdog Story” by Rawson Marshall Thurber
2004年*USA*スコープ・サイズ。

TOHOシネマズ府中 スクリーン1にて

本国ではかなりヒットしたけれど、日本ではたぶんヴィデオ発売のみだろうと思っていたら(実際、当初はそんな動きも)、何と公開されてしまった(笑)。うーん、予告篇だと、もっと面白そうだったよね。

役者は、皆、悪くない。ヴィンス・ヴォーンも、そして、ヒット作が続いている(本国では)ベン・スティラーも、まあ、悪ノリではあるんだけど、楽しそうに演じているのは、ファン(スティラーの、です)としては嬉しい。

それにしても、ベン君の鍛えていた場面での肉体、あれって、何かの特殊な加工がされているのだろうか。まさか、リアルなものじゃないよなあ? 今の技術って、少なくとも画面上ではあんなにナチュラルに見える肌&筋肉が作れるのかな?

しかし、脚本はいただけない。こんなストーリーを提出したら、シナリオ教室では怒られると思う(^^;)。演出も、前半はまどろっこしい。そりゃ、後半、ドッジボール大会になれば、盛り上がって同然ではあるわけだし。

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交渉人 真下正義

『交渉人 真下正義』 監督/本広克行
2005年*東宝*スコープ・サイズ。

TOHOシネマズ府中 スクリーン2(THX劇場)にて

まず、内容と関係のない話から。

てっきりヴィスタだと思ってわりと前方に座ったら、本篇が始まるとスコープだったのだ。前2作ってヴィスタじゃなかったっけ。調べたら、1がヴィスタ、2はスコープになっている。自分のメモを見ると、2は「ヴィスタ」となっていた。そうか、ロードショウだったけど、場末の、映写環境の良くない劇場だったので、スクリーンが小さくて判断できなかったのだ(爆)。

今回は、なにしろ(スクリーンが)大きな劇場なので、スコープ・サイズの迫力は、ある。冒頭の、空から見た東京の風景など、こんなにきれい(華やか)な街なみだったのかと、それだけで嬉しくもなってくる。うーん、いちおう自分も住人(都民)のひとりではあるんですが(^^;)、でも、あまり普段は意識しないよなあ、そんな街なみの中(周辺か…)に住んでいるって。

しかし、話そのものは、東京の“街”の面積としての広がりを活かすような展開ではない。もちろん、スコープである必要もない。いろいろと盛り込まれていて、退屈はしなかったが、前2作にあった妙な熱気が、この作品にはないのだ。

ところで、予告篇を嫌というほど(十数回?)見せられていたくせに、映画が始まるまでまったく意味が分からなかったのだ。いや、なぜ、東宝名義の「関西での電車事故へのお見舞い」が劇場前に張られているのかを。客観的に見て、ほとんど中身はリンクしていないのだけど、でも、スクリーン内で車両が速度を増したり、急ブレーキをかけられたりするごとに、ちょっと引いてしまったのも本当の話。何とも間が悪い公開だよなあ。内容はクリスマス・イヴの話なんだから、もうちょっと早めに公開していれば、少なくともこんな思いはしなくて済んだのに。

ええと、キャストは、刑事役の寺島進が、一本調子だが魅力的。地下鉄総合指令長役の國村隼さんもかなり良い。線引屋(列車ダイヤ作成係)役の金田龍之介氏も得な役で、それにしてもなぜ金田さんが配役されたんだろう(別に構わないんですが(笑))という謎にも、ちゃんと答が用意されているし。コンサートの指揮者役の俳優(書かない)は、特に何か悪ふざけをしているようでもないのだが、それでも“やりすぎ”という感がある。巧いというより“くさい”くらいのひとって、難しいよなあ。

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2005.05.04

ニワトリはハダシだ

『ニワトリはハダシだ』 監督/森崎東
2004年*ザナドゥー*ヴィスタ・サイズ。

ポレポレ東中野での再公開にて。

森崎さんの、6年ぶりの新作。全体の感覚として、ちょっと古いんじゃないかと思いながら、でも、少なくとも僕は乗せられた。パワフルで、しかも巧いのは相変わらずだよなあ。

1985年の「生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言」と同じく(1977年の「黒木太郎の愛と冒険」もそうかな)、いろんなエピソードとキャラクターを盛り込んで、ほとんど破綻ぎりぎりまで突っ走りながら、ちゃんと1本の作品、それもエンタテインメントとして成立させている。あからさまなテーマになりうる要素をいくつも抱えながらも、そのテーマに負けないキャラクターとストーリー、そしてもちろん演出の力を堪能した。

ただし、個人的には、もっとシンプルな「塀の中の懲りない面々」(1987年)や「ラブ・レター」(1998年)のほうが、ストレートに楽しんで(感動して)観られたのも確かなんだけど。

主役の少年役の浜上竜也、保母役の肘井美佳という二人の新人が好演しているほか、加瀬亮という役者さん(若い刑事役)を僕は初めて観たのだけど、彼もなかなか魅力的。鍼灸か指圧か、とにかくマッサージ店の店主役で出ている中年の女優が、最初は顔を見ても分からなかったのだが、台詞まわしで気がついた。あの中川梨絵さんなのだ!

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